セミリタイア老師 人生よよよのゆったり余生セミリタイアブログ

後進の育成も終わり、ひたすら死を待つブログ

お前らも仕事を失う人達を黙殺してきたよね?

どうもよよよです


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理解はする、自分の苦労して描いた絵を勝手にAIに盗まれ使われてるかもしれない、ムカツク!くやしい!という気持ち

ただね、例えば俺のかつての元職業種である工場を例に挙げると、機械加工職人の技術を盗んでNC旋盤のような数値制御自動機械が作られ、結果的に職人の仕事が奪われたとき、世間の誰かが職人の仕事を奪うな!と一緒になって声を上げてくれたか?

パソコンの普及によって事務作業工程の圧倒的削減に成功したとき、事務員の仕事を奪うなと世間が共に声をあげたか?

便利だと受け入れ、世間の人と同様に絵師の人達も他人の仕事のために声なんかあげてきてないだろう?実際にそのまま人の仕事が奪われ潰されてきている

労働者本人達の声も「新しい技術発展の尊い犠牲」となって黙殺されてきた

だったら俺もことさら絵師のために擁護はするつもりはない、そんな絵師だけ「えこひいき」をするような真似は、これまであらゆる仕事の現場での技術革新によって仕事を失ってきた人達への差別になるからだ、ネットで人気だろうが別に絵師だけが特別な職業ではない

世間の労働者たちが「他者のために」一丸となって伝統を守るために技術革新と闘ってきた歴史があるならともかく、それどころか「自分には関係ないし」「機械に奪われるような仕事してる方が悪い」と闘ってこなかったことは忘れてはならない

俺も個人主義者として全体効率化の波に逆らいたいのはやまやまだが、工場のような技術革新による人の入れ替わりの激しい仕事での雇用が世間によって守られるようなことは一度もなく派遣の人々がクビを切られていくさまを何度も見てきた、それどころか「単純な仕事なんだからしょうがないだろ(笑)」と腫れた背中にさらにムチを打たれた

よって俺は立ち上がらなかった人間たちのために立ち上がる気は毛頭ない

対岸の火事だと傍観していた火事が自分の家に飛び火した時に他の人間が一緒に火を消してくれなくてもそれは仕方がないのだ、身から出た錆だ

そして何よりも重要なのは、大勢の世論や社会に関しても既存の業種を意固地に守ることよりも、新たな技術革新による利益を享受することを選ぶだろう、ということ

これまで世界の様々な場面ではそうして新しい技術を受け入れ、古い仕事は潰され新しい仕事が台頭する、を繰り返して来た

ごく一部に伝統文化として残すことはあっても、新しく効率のいい技術を否定したまま古い仕事が大々的に守られてきたことは一度もない、不合理だからだ

革新とはまさしく古いものを淘汰する、悪く言えば誰かが職を失うことにほかならない

そしてそれは人類の進歩においてはっきり言って不可避だ、その真実を誰もが内心分かっている

他人の古くなった仕事が潰されることになっても声が上げられなかったのはそれが原因だ、仕方のないことだと誰しもが理解している

AIによる革新もその脈々と継がれてきた人類の歴史の一部だろうとしか俺は思えない

かつて、世間の援護もなく、為すすべなく効率化の波に潰されてきた多くの業種を思えば、現在起こっているAI進出先で人の仕事が奪われるという騒ぎにおいて、俺個人はどんな特定業種であっても同情にはつながらない

「AIに自分の仕事を奪われる!AIは悪だ!みんな助けて!と騒いでるお前ら自身も、他人の非効率な古い仕事を潰し、仕事を失う悲痛の声を黙殺して、そのおかげで便利で豊かな生活を得てきたんだろ?」

そう思わざるを得ない

もちろん本人達が自らの職業としての権利を求めて闘うのは一向にかまわない

だが、俺は先人達を思えばこそ、それをことさら擁護はしないし、どのように反対しても最終的には世界もより効率的な利益をもたらすほうを優先するだろう、それだけのことだ