セミリタイア老師 人生よよよのゆったり余生セミリタイアブログ

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それだけ労働者は日々の労働時間の長さに苦しんでいるのです

どうもよよよです

仕事の妨げ…味の素「労働7時間に短縮」やめた : 経済 : 読売新聞オンライン

味の素は、これまで段階的に進めてきた労働時間の短縮をストップする。2020年度の達成を目指していた「所定労働時間7時間」の目標を取り下げた。これ以上、短縮すれば、時間内に仕事を終えることだけにとらわれる社員が出てくるなどの弊害が生じかねないためだ。現在の労働時間7時間15分を続ける。

労働時間の短縮を進めていた味の素ですが、7時間15分が限界、ということになったそうです 現状でも十分短くなったとはいえ、目標の7時間までは短くできなかったのは残念でした

しかし、取り組み自体はとても評価できるものだと思います

所定労働時間の削減は経営者にとって勇気の必要な施策だというのは理解できます

多くの企業が労働時間の削減のために「残業時間の削減」なんてなまっちょろいことをやっている中、労働時間の大元である所定労働時間にメスを入れたことは並大抵ではないですね

例外的な労働である残業時間の削減なんてわざわざ大層にお題目にあげなくても削減するべきものですから

労働時間の増減は、例えば給料の増減よりも労働者にとってナイーブな問題です

経営状況が悪くなったから給料を減らす、という案を仕方ないと従業員に受け入れられることはあっても、経営状況が悪化したから来月から就業時間が1時間長くなります、なんて受け入れられるはずがありません

僕が社員ならめちゃくちゃブーたれます ストレスからブログで上司の頭髪について言及することが増えるでしょう

時給の低下という意味では給料を減らされるのと同じなのかもしれませんが、それまでより日々1時間長く働くことが確定してしまうのは萎えます、激萎えです

お金も大事ですが、それだけ労働者は日々の労働時間の長さに苦しんでいるのです

そうしたある意味不可逆な所定労働時間の短縮に取り組んだ意味というのは大きいと思いますね

「同じ給料で週40時間まで働かせられるなら、最大限まで働かせたほうがコスパいいやん!」

世の経営者がそんな金のない無職のような発想だから「日本の労働は質が悪い」という評価が世界から下されるのです

食堂で大盛り無料ならとりあえず大盛りにしちゃう、考えなしの無職のようじゃないですか

体重の維持のためそのあと余計に運動しなくてはいけないことを考えるとまったくクレバーではありません

僕もかつての仕事中「今日はどんなに頑張っても残業が長くなりそうだなぁ」と思った時には、露骨にダンボール作業の手を抜いたものです

いつもよりスローモーに動いたり、休憩を長めにとったり…

これをサボりといえばそれまでですが、1日に使える集中力や体力は限界があるのですから、それを長くなった労働時間に振り分けようとすると1秒1秒の質は落ちるのは必然です

逆に「頑張れば今日は定時で帰れそう」という時には、キビキビと仕事ができました

なかなか同じことの繰り返しの日々の仕事に目標というのは持ちにくいですが、努力によって早く帰ることができる職場環境が整っていれば毎日の仕事に「早く帰って自分の時間を持つ」という目標ができてパフォーマンスが上がると思うんです

パフォーマンスと実際の仕事量との最大公約数を所定労働時間を減らして確かめた味の素の取り組みは素晴らしいです

従業員は闇雲に長く働かせたほうがおトク、そんな世間の何も考えていない企業とは違うなと感じました

労働者のことを考えている、よよよ的推し企業として脳内リストにインプットさせていただきます

あとはこれに続く企業が多くあれば、従業員への還元策として賃金上昇の一辺倒ではなく労働時間の削減で報いる、という空気が醸造されてくると思うのですが、なかなか出てきませんね

これからは労働時間をどんどん削減し1億総セミリタイアのような社会になれば、肩身の狭い僕の無職ライフの居心地も良くなるというもの、世間にセミリタイア生活者が増えれば既にセミリタイア済みの僕の教祖ブログを参考にしたがる人も増え僕の収入も増えるに違いありません

僕の豊かなセミリタイアのためにも世の経営者には早急に所定労働時間の削減をお願いしたいと思います