どうもよよよです
あらすじ
仕事で忙殺されている読者に代わって秋を満喫するために国東市 両子寺に来たのだった…
屈強な仁王様の足をさすり、将来の寝たきりを回避祈願した僕は山門をくぐる
そこにはどんな見事な紅葉が待っていることでしょう、ワクワクします
が、しかし両子寺受け付けに行くと、拝観料大人1人300円と書いてありました
あっ、お金とるんだ…調べて来てなかったよ…
まさかの300円という高額出費
まぁ仕方ありません
僕は国東半島には限りない恩があります
杵築市の家賃1万円アパートがなければ僕はまだ会社に勤めているか、実家で肩身狭くセミリタイアをしていたでしょうから
僕を楽しくセミリタイアさせてくれた国東半島アピールのためには多少のお金を惜しまないと決めているのです
気前よく払ってやりましょう!持ってけドロボー!チャリン!
一畳ぐらいしかなさそうな受付所にはおばあさん3人がぎゅうぎゅう詰めで受け付け嬢をしていました
3人も必要ですかね…?と思いましたが、1人がお茶飲みがてら働いてる感じで、他2人は話し相手として遊びにきてるのかな?
こんな風にゆるく働けたら労働も悪くないのかもしれません
僕が大人1人で、と告げると「こんなお寺に若いお兄ちゃん1人は珍しいねー」と感心するように言い他の2人も「そうねー」と続きます
あれ?ここは国東市の旅行におけるベストスポットだと聞いたのですが…まぁそもそも国東市に2,30代男が1人で旅行にくることが珍しいのか
周りを見ると確かにご老人か、意外と若い女性の姿もチラホラと見られます
まったく、若い男の旅行と来たら酒だのメシだのすぐに俗物的な娯楽に流れますからね
僕のように渋みが分かる人間が増えて欲しいものです
かしまし娘たちと別れ、僕は中へ踏み入れます
紅葉は少し早かったのか、まばらな感じでした
ですが、しっかり色づいている木もあり綺麗でしたよ
いいですね~
風で鳴る木々の囁き、小鳥の楽しげな囀りを聴きながら、しばし時を忘れ紅葉の中を歩きます
苔むした石塔やお地蔵さんも歴史を感じられ雰囲気が良いです
今ごろ世間のヤツらは働いているのだろうな…
おっと、いけません
いつもならここでマウントを取るところですが仏様の庭で社会人を煽るようなことはしてはいけませんよね
煩悩を払い、今は目の前の風景に集中するとしましょう
春に桜を見た時も思いましたが、働いている時はなかなか紅葉や桜を見に行こうなんて気にはなれませんでした
どちらかと言うと、この寒いのに紅葉なんて見に行くかよ!という人間だったのですが
あの時は余裕がなかったなと思います
セミリタイアしてから色々と視野が広がった気がしますね
皆さんもセミリタイアしたら新たな自分に出会えるかもしれません
奥の院に到着
なんでも安産祈願で有名だそうです、それで女性が多かったのかな?
安産祈願、数ある祈願の中で僕が一番関係無さそうな祈願ですが…まぁ不動明王は万能なので健康祈願を祈っていれば叶えてくれるでしょう、なむなむ
どうか変わらず健康で次こそは治験の選考を通ってモルモットになれますように
すぐ隣に霊水を飲める洞窟があるそうなので寄ってみます
暗くてなんか怖いです…
まぁ間違っても不動明王の膝元で幽霊なんて出るはずないんだから…大丈夫なはずです
ひしゃくを手に取り、岩の窪みにある霊水を飲んでみます
う、美味い!ひんやりしてて仏パワーが体に流れ込んでくるようです!さすが霊水ですね!
いやまぁ単純に歩いて喉が乾いていた、というのも9割くらいありそうですが…
いや、なかなか楽しかったですね
これで300円は逆に安いかもしれません
目的は果たしたので帰るとしましょう
不動明王と紅葉狩りで得たエネルギーでなんだか身体が軽い気がします!
これはますますアクティブに無職を楽しんで行けそうです!
しかし30kmの距離を途中足を2回つりながら自転車で帰り、「もう外へは出ない」と呟きながら再度テントの中で引きこもる僕であった…