セミリタイア老師 人生よよよのゆったり余生セミリタイアブログ

後進の育成も終わり、ひたすら死を待つブログ

人殺しておいて家族って素晴らしいなどと言い出すからな

どうもよよよです

そんなにスパイファミリーって面白いか?違和感が半端ないんだけど

「スパイファミリーは正義の殺し屋・スパイなの!殺すのは悪いテロリストだけだから問題ないの!!」

それで納得しちゃうような奴らは国が戦争をしかける際に国民を騙すために政治家がばらまくプロパガンダにも騙されちゃうね、あっちの国が悪いんだから殺してもいいの!と言われれば納得する人種の人間なんだろう

人殺しておいてそのくせそいつら家族自身は、家族大事、家族って素晴らしいなどと言い出すからな

その優しさをなぜ殺した人間に分けてやらなかったんだ、とゴンさんも怒るで

人殺しを平気でできる人間にどうやって視聴者は共感すればいいんだよ、家族愛ゴリ押しで擦り寄られても困る、世間のバカは騙せても俺は騙せないぞ

「クールな殺し屋なのにかわいいところもあって萌え〜♡」「かっこいいスパイなのに優しいところもあって魅力的!」

そういったキャラクターとしてのギャップ萌えを引き出し、ギャップを際立たせるためだけに本来ゲスの集まりである反社会的職業をカッコよく描いてみせ、

そして強い家族愛を強調するために当て馬のごとく殺されるモブ敵勢力

なんだかどれもこれも記号的でディティールが薄いんですよ、世界が家族のために存在しているかのような舞台装置感が満載

それを「漫画だから別にええやん」で済ませるなら、それはつまり裏社会の厳しさという前提の中で育まれる家族愛も虚構で、スパイや殺し屋のカッコよさも虚構であると認めることになり、この作品には見るところがなくなってしまう

この辺は完全なギャグテイスト作品なら殺し屋だのが出てきても無視できるところだが、ギャグに振り切っていないこの作品の場合時折、ハンパにまじめなヒューマンドラマを入れてくるから生まれる違和感だ

ずっとギャグならいいものの家族ものを描きたいがために人間性を真面目に描くとなるとその人間像が浮き彫りになるに付随して、人殺し、反社、という点も無視できなくなってしまうんだよ

ご存知の通り、リアルの反社はカッコよくもなくただのゲス

そうした現実を想起させないようファンタジーで描くなら、それなりの描き方がある

リアルとファンタジーのラインを都合よく反復横とびして弁えないから、家族愛だの娘かわいいだの、面白おかしくギャグしてみたりしても、「でも、こいつら日常的に人殺してるんだよな…」とふとした瞬間に思ってしまう

人殺しの義理の両親になぜアーニャはなつくの?自分にさえ優しければいいの?

人を何人も殺してる凄腕の女殺し屋が男にプロポーズされたくらいで頬を染めるはずないだろ!

ちぐはぐさに目を背けられなくなる

うわぁぁ!全てが嘘っぱちの虚構に思えてきた!

別作品だが他にもニセコイという作品で、主人公が極道の息子だったり、ヒロインがマフィアの娘というのを見たときも思ったことだ

実は実家は優しいヤクザでぇ…ヤクザだけど地元の人から好かれててぇ…ケッ!!

「犯罪集団である裏職業の人間」を描けないくせにギャップ属性付与のためだけにそういう職業出すんじゃねぇよ、と、浅さが露呈するわ

そうした裏組織や裏家業がただの舞台装置、予定調和的、ただ記号的な扱いをされる作品はどうも、作品自体が裏社会との関係をアピールしてイキってるアホ人間を見てるようで浅く見えてしまう

売れてるらしいけど、この世界観で納得できるレベルの人間向けの作品なんだな、それが今の万人向けなんだな