「やった!今までさんざんサラリーマンをコケにしてきたよよよが報いを受けて地獄へ堕ちたぞ!ざまあみろ!ヒキニート!」
読者がついに僕の挨拶の前に割り込んで悪口を言い始めます…
どうもよよよです
当然地獄と言っても日頃の行いのバチが当たって鬼から拷問を受けていたわけではありません
初の失業認定を受けた後、僕は別府の観光地を巡ろうと思っていたのです
まずベテラントラベラーの僕が目をつけたのが「地獄めぐり」
死んだ祖母が友達との旅行で地獄めぐりに行き、とても楽しかったとニコニコと僕に話してくれたことを思い出します
ただ時間は限られていますので知らない土地で迷ったりしたら全部回ることができません
そうした自分のかわいらしいうっかりも視野に入れて別府駅から地獄めぐりツアーの定期観光バスが出ているという情報をキャッチした僕はクレバーにチケットを買いバスに風のように飛び乗ったんです
ガイドさんはチケットを確認し、「地獄への入場券です!無くすと帰ってこられませんよ!」なんて小粋なことを言う
いいね、雰囲気が出てきた
しばし、バスに揺られガイドさんの話に耳を傾ける…
別府のメインストリートが狭いのは空襲のあとも運よく燃えずに残ったからそのままだとか、温泉、つまり熱湯や高熱の蒸気が吹き出す人が住めない地であったから地獄と呼ばれるだとか、ふんふんと素直に感心
こうしてバスツアーなんて参加するのは小学生以来じゃないだろうか
たしか小学生のときは福島の白虎隊のバスツアーだったな…
なんて思い出していると地獄に到着
一つ一つ紹介するのも大変ですし、言葉より目で見てもらったほうが早いです
旅行など行けない社畜の皆さんのために動画を撮ってきてやったのでご覧下さい
雰囲気だけでも感じて日々の活力にしてくださいね
あ、でもそうか、皆さんはわざわざ地獄めぐりなんてしなくても、労働地獄に捕らわれ続ける運命でしたね、ガハハ!
海地獄です。僕の澄んだ心のように青かったです。見るものの心が反映されているのかと思いました。皆さんにはどう見えますか?薄汚れていますか?
鬼石坊主地獄です
由来はブクブクという泡が坊主頭のように見えるから、だとか…
坊主頭の人がここに来たら絶対イジられるんだろうな…
「あ!よよよが中で溺れてる!…いや、よく見たら泡だったわ(笑)」みたいなしょうもないイジり…
パリピな友達がいなくてよかったです
かまど地獄です。職員のお兄さんが温泉の蒸気は見えないだけでこんなにたくさん出てるんだよ、ということを実演してくれました
タバコを吸った後の呼気を吹きかけるとハッキリ見えるようになります
お兄さんが火のついたタバコを持って登場した時、「客の前でタバコ吸いながら仕事しとるんか!最近のはこれだから…」と思ってしまったことはナイショ
あやうく難癖野郎になるところでした
鬼山地獄です
温泉の温かさを利用してワニを育てているそうです
地獄ってか、ワニ園じゃん
仮面ライダー、仮面ライダーV3、仮面ライダーXときて、仮面ライダーアマゾンみたいなそういう衝撃
ワニはぜーんぶ寝てましたけどね
ツアーガイドのお姉さんが「寝てますね…」申し訳なさそうにしていたのが印象的でした
竜巻地獄です
間欠泉がもうすぐ出そうだとのことで少し小走りで向かいました
動画を撮った後にとなりのおじさん達が
「今日は昨日より長いなー」
と言っていましたが、そんなに毎日来て面白いものなんでしょうか
なんにでもマニアはいるものですね
白池地獄&血の池地獄です
動画を撮り忘れました
許してね
まぁ色がキレイでした
かくして僕は地獄めぐりをし、充実した旅行を楽しんだとさ、めでたしめでたし…
しかし!まだ時間があったのでロープウェイがあるという鶴見岳にもちょろっと行ってきました
ほんとはロープウェイの中からのもっと景色のいい動画があったのですか、外国人のおばちゃんがなにやらしきりに聞いてきたのでボツにしました
ソーリーアイドンノー…としか言えない高校のとき英語5点を取ったことがある僕…
なぜ外国人旅行者は自国の言葉でそのまま聞いてくるのか?
英語は地球語だから分かるだろ、とでも言うのか
今後日本語を勉強する機会があるなら、ぜひ「郷に入っては郷に従え」ということわざから学んでほしいもんだ
俺は英語どころか日本語すら微妙なんだよ
アイアム ジャパニーズ コミュショー オーケイ?
ロープウェイが終点に到着
どうやら頂上はもう少し登ったところにあるみたい
が、頂上付近はまだ雪が残っていたので途中の展望台で妥協することにした、寒いし
なんの準備もしてないし滑落でもしたらえらいことだ
アルピニストよよよのとっさの判断が登山部員達の生死を分ける
展望台でも十分キレイな別府市の景色を拝むことができた、俺はこれでいい、どうせ人生8合目の男さ
俺は山の凍てつく寒さに凍えながら帰り、別府駅周辺の店で身体を暖めた
酒は禁酒中だがしかたない、暖めないと命に関わる
ビジネスホテルの備え付き温泉に入って、すぐに布団に転がる
久しぶりに旅行らしい旅行だ
金もその分使ったが…
布団の中で使ったお金を指折り数えていると脳が拒否反応を起こし、まぶたが重たくなってくる
かくして別府旅行1日目は終わるのだった